【UFC303】デビュー戦!鶴屋怜vsヘルナンデス 見所解説・勝敗予想

tsuruya MMA
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日本時間6月30日(日)午前7時ごろ開催されるUFC303

その第2試合に組まれているのが、先日UFCとの契約を勝ち取り、今回がデビュー戦の鶴屋怜選手と、カルロス・ヘルナンデスの試合です。(ちなみにメインカードはマクレガーが欠場し、ペレイラvsイリーに変更こちらの記事で勝敗予想を書いています)

無敗のホープ鶴屋選手のUFCデビュー戦ということで、絶対に見逃せない試合です。

この記事では、そんな鶴屋怜vsカルロス・ヘルナンデスの見所解説・勝敗予想を書いていきたいと思います。最近UFCに興味を持ち始めたという人も、この記事を読んで試合観戦がより楽しめるようになれば嬉しいです。

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選手紹介

まずは両選手の簡単なプロフィール紹介から。

鶴屋怜

  • 身長168cm
  • リーチ173cm
  • 21歳(試合当日は22歳)
  • 9戦9勝(4KO 4SUB)無敗
  • 元パンクラスフライ級王者
  • SNSのリンク: X, Instagram

経歴

鶴屋選手は今回がUFCデビュー戦、まだ22歳で無敗の選手です。

パラエストラ千葉ネットワークという名門ジム代表の鶴屋浩さんを父に持つ鶴屋選手は、3歳の頃からレスリングを始め、レスリング漬けの毎日を過ごします

小さい頃はレスリングが嫌でたまらなかったらしく、父親にレスリングを辞めたいと申し出たところ、「全国大会で優勝したら辞めてもいい」と言われたそう。そして実際に小学校4年生で全国優勝して、一度レスリングを辞め、ボクシングを始めたそうですが、やっぱりレスリングの方が向いていると感じて戻ってきたそうです。

その後中学校では柔道部に入りながらレスリングを続けていた鶴屋選手。中学校2年生の時にマクレガーの試合を見て格闘家に憧れ、高校に進学しないで格闘技の道に進みたいと父親に懇願しましたが、高校は行っておけと言われ却下されてしまいました。

高校でもレスリング部に入り、18歳の頃プロMMAデビュー。DEEPで3連勝をおさめ、PANCRASEでも2連勝。そしてここまでなんと全部フィニッシュ勝利

猿飛流選手の持つPANCRASEフライ級のベルトに挑戦します。この試合でも勢いそのままに1Rから積極的にフィニッシュを狙っていき、猿飛流選手も膝蹴りなどで見せ場は作りますが2Rにリアネイキッドチョークで1本勝ち無敗全フィニッシュのままPANCRASEフライ級王者となります。

昨年2023年にはROAD TO UFCフライ級トーナメントに出場。

ROAD TO UFC…UFC契約をかけたアジアの有望選手のトーナメント。優勝(もしくは準優勝)するとUFCと契約できる。

1回戦を見たことのない極め方(鶴屋選手本人も技名が分からないそう)の一本勝ちで勝ち上がると、2回戦では相手の打撃に苦しみますがなんとか判定勝利

決勝でも少し打撃で危ない場面はありましたが1RパウンドによるTKO勝ちで優勝無敗かつ9勝中8勝がフィニッシュという恐ろしい戦績でUFCとの契約を勝ち取ります

今回はUFCデビュー戦。日本のファンからもUFC側からも期待されていることは間違いありませんが、その期待に応えられるかどうか、要注目です。

特徴

特徴はフライ級離れしたフィジカルレスリング力フィニッシュ力です。

まず計量の写真を見てもらえればわかると思いますが、フライ級と思えなくらい厚みがヤバいです。本人曰く減量もかなりキツくなっているそう。

また、幼少期からレスリングをレスリングをやり込んで来ただけあって、20歳そこそことは思えないくらい組みの完成度がすごいです。特にタックルの速さタイミングには目を見張るものがあります。

中学校では柔道もやっていたらしく、柔道的な投げからのテイクダウンもできますし、そこからパウンドでTKO勝ちやサブミッションに繋げることもできます。

打撃(特に距離感やディフェンス)の面で少し不安はありますが、フィジカルと組みが強すぎるのでこれまではあまり問題になりませんでした。UFCで打撃もできるレスラータイプとやった時にどうなるか見てみたいですね。

練習では現王者のパントージャや、上位ランカーのアルバジに勝っていたなどの噂(本人談)もあり、今後の期待と幻想が膨らむ選手です。

カルロス・ヘルナンデス

  • 身長173cm
  • リーチ170cm
  • 30歳
  • 12戦9勝(4SUB)3敗
  • SNSのリンク: X, Instagram

経歴

カルロス・ヘルナンデスは現在フライ級ランキング外のアメリカ人ファイターです。

8歳で格闘技を始めたヘルナンデスは、アマチュアで13勝2敗の好成績をおさめ、2017年にプロデビュー。

プロデビュー戦は黒星だったものの、その後6連勝

2021年にDWCS(Dana White’s Contender Series)に出場します。

DWCSとは…有望選手のスカウトを目的としたUFCの大会で、良いパフォーマンスを見せた選手はUFCとの契約を獲得できる。

DWCSではダニエル・バレスと対戦。一進一退の熱戦を繰り広げ、2-1の僅差の判定をモノにし、念願のUFC契約を勝ち取りました

UFCデビュー戦では、同じくDWCS経由で契約を勝ち取った今回がデビュー戦のビクトル・アルタミラノと対戦。これもどちらが勝ってもおかしくない接戦で、またまた2-1のスプリット判定で勝利

続くUFC2戦目ではアラン・ナシメントと対戦。この試合は1Rであっさりとリアネイキッドチョークを極められ、敗北を喫します。

3戦目ではデニス・ボンダーと対戦。2R終了間際に反則のサッカーボールキックをもらうなど不運に見舞われましたが、打撃の有効打で差をつけ3-0の判定勝利

直近の試合は、UFC第4戦目で我らが平良達郎と対戦。1R前半のスクランブルくらいしか見せ場がなく、グラウンドでもスタンドでも圧倒され2RにKO負けを喫してしまいます。

今回は平良選手に負けて以来の再起戦。平良選手と同じく無敗で若手の鶴屋選手と対戦します。

↓前戦平良選手との試合

↓UFC契約を勝ち取った試合。両者気持ちの見える激闘です。

特徴

DWCSの試合と、UFCに入ってからの4戦を観ましたが、UFCレベルで目立った特徴や強みはないように見えます。

打撃では一発はないですが、ハンドスピードは速いです。フットワークも軽やかで、サークリングしながら一気にパンチのコンビネーションを打ってきます。(平良選手との試合ではなぜかフットワークを使わず中央をとって圧をかけてきていましたが、戦い方を変えたのでしょうか)

基本的にはボクシング主体の打撃ですが、たまに良いタイミングで飛び膝蹴りを出してくることがあります。

組みでは、フィジカルがあまり強くない印象で、ほぼ全ての試合でテイクダウンされていますが、テイクダウンされてから立つ技術は高いです。かなりしっかりと背中を床につけさせないと、いつの間にかスルスルと立ってきます。

自分からテイクダウンに行くこともありますが、テイクダウン成功率は20%以下と低く、さらにそこからの展開もあまりないので、組みでは怖さを感じません。ただ、ローカル団体では6勝のうち3勝がリアネイキッドチョークによる1本勝ちなので、グラップリングができないというわけではなさそうです。

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見所解説

鶴屋選手のテイクダウンvsヘルナンデスの立つ力

まずこの試合の見所は、鶴屋選手のテイクダウンと、ヘルナンデスの立つ力どちらが勝つか?です。

鶴屋選手はおそらく、打撃にはほとんど付き合わず、ガンガン組んでテイクダウンを狙ってくると思います。そして、これまでのヘルナンデスの試合を見る限り、倒すこともできるでしょう。

そこから、ヘルナンデスに立たせずに、良いポジションをキープして、パウンドやサブミッションを狙っていけるかどうか、ここに要注目です。

倒されてから立つのが上手いヘルナンデスに立たれて、スタンドに戻されるようだと、鶴屋選手としては苦しくなってくると思います。逆にテイクダウンしてから立たせずしっかり固めることができれば、あっさりと鶴屋選手がTKOか一本で勝っても全く不思議ではありません

鶴屋選手の勢いvsヘルナンデスの経験

次に注目したいのは、鶴屋選手の勢いvsヘルナンデスの経験です。

上でも書いたように鶴屋選手は無敗で、怖いもの知らずな勢いがあります。試合を観てもイケイケで自信満々なのがわかります。おそらく初めてのUFCという舞台にも臆することなく、いつもの調子でガンガン仕掛けてくるでしょう。

それに対し、ヘルナンデスはすでにUFCで4戦し2勝2敗。鶴屋選手よりも経験があり、試合中も冷静です。

そんな対照的な両者ですが、鶴屋選手が今の勢いそのままに、モノが違うというところを見せつけて勝利するのか、それともヘルナンデスの経験が勝るのか、そこに要注目です。

個人的には、序盤は勢いのある鶴屋選手有利。終盤までもつれ込むと、徐々に経験に勝るヘルナンデスが有利になってくると思います。

平良選手より良い勝ち方ができるか

最後に注目したいのは、鶴屋選手が平良選手より良い勝ち方ができるか?です。

ヘルナンデスは、前戦で平良選手と戦っています。その時は2R 0:55 TKOで試合が終わってしまいましたが、鶴屋選手はそれより良い勝ち方ができるのかどうか。

UFC側もおそらくそれを見たくて組んだマッチメイクだと思います。もし鶴屋選手が1Rでフィニッシュするようだと、かなり期待が持てますね。

 

鶴屋怜vsヘルナンデスのオッズは?

鶴屋怜vsヘルナンデスの試合ですが、現時点でStake.comが出しているオッズは

  • 鶴屋怜    1.25
  • ヘルナンデス 4.00倍

となっています。

やはりUFCでの経験を差し引いても、無敗の鶴屋選手が圧倒的に有利と見られていますね。このオッズ差通りの試合内容になるのか、要注目です。

 

鶴屋怜vsヘルナンデスの視聴方法は?

鶴屋怜vsヘルナンデスの試合はYoutube、UFCファイトパス、U-NEXTのいずれかで観ることができます。

詳しい視聴方法については以下の記事からどうぞ。

 

試合予想

さて、個人的な勝敗予想ですが、

鶴屋選手の判定勝ち

にしておこうかなと思います。

フィニッシュ勝ちと迷いましたが、ヘルナンデスの立つ技術の上手さと、打撃では明確にヘルナンデスが上なことを考えると、判定勝ちの可能性が高いかなと。

ヘルナンデスは前回の平良戦では中央にどっしり構えてプレッシャーをかけてきましたが、本来はステップワークを使ってサークリングする選手。今回はおそらくいつも通りのサークリング主体でくると思うので、鶴屋選手としてはテイクダウンに行きづらい気がします。

また、ヘルナンデスもここで見せ場なく負けるとリリースの可能性が高いことはわかっていると思うので、テイクダウンされてからもかなり頑張ってくるのではないかなと。おそらく多くの人が思っているほど鶴屋選手にとって簡単な試合にはならない気がします。

逆に、ここをあっさりと前半でフィニッシュしてしまうようだと本当に幻想が膨らみますね。和製ヌルマゴメドフみたいになっても不思議ではありません。

いずれにせよ、この試合が本当に楽しみです。この記事を読んで少しでも興味を持ってくれた皆さんも、早起きして期待の新星・鶴屋選手の試合をぜひご覧ください!

試合はYoutube、U-NEXTまたはUFC Fight Passで視聴できます。
U-NEXTの登録は以下のリンクからどうぞ↓

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