【RIZIN47】堀口恭司vsセルジオ・ペティス 見所解説・勝敗予想

horiguchipettis MMA
記事内に広告が含まれています。

今週末6月9日に迫ったRIZIN47。

そのメインカードを飾るのが、堀口恭司vsセルジオ・ペティスの試合です。

2年半前にBellatorで堀口がペティスに衝撃のKO負けを喫し、そのリベンジマッチとなる今回の一戦。目が離せません。

この記事では、そんな堀口恭司vsセルジオ・ペティスの見所解説・勝敗予想をしていきます。

スポンサーリンク




選手紹介

まずは両選手のプロフィールから。

堀口恭司

  • 身長165cm
  • リーチ169cm
  • 33歳
  • 38戦32勝(15KO 5SUB)5敗1NC
  • 現RIZINフライ級王者
  • 初代・第4代RIZINバンタム級王者
  • 第7代Bellator世界バンタム級王者
  • 第9代修斗世界バンタム級王者

経歴

5歳から伝統派空手を始め、高校生の時に山本KIDに憧れ、卒業と同時に山本KIDのジム KRAZY BEEに入門します。

2010年に修斗でプロデビューし、フェザー級(-60kg)新人王トーナメント優勝。その後も3連続KO勝利を収めるも、プロ7戦目で上田将勝に惜しくも判定負け

初の敗北を喫した後、堀口はさらに成長し3連勝。当時扇久保博正が持っていた修斗世界フェザー級王座に挑戦し、2R1本勝ち。その次の試合では石渡伸太郎にKO勝利と破竹の勢いでした。

快進撃を続けていた堀口は、石渡戦後、2013年にUFCに参戦

堀口はフライ級(-56.7kg)での試合を希望していたものの、UFC初戦は急遽バンタム級(-61.2kg)でのオファーでした。しかし流石の堀口は、緊急オファーかつバンタム級での試合にも関わらず2Rに左フック→パウンドでTKO勝利します。

その後はフライ級で試合し、3連勝すると、当時フライ級世界最強、史上最高の総合格闘家の一人とされていたデメトリアス・ジョンソンの持つタイトルに挑戦。

デメトリアス・ジョンソン(DJ)は堀口の師匠である山本KIDにも勝利しており、タイトルマッチはDJから堀口への逆指名でした。

堀口は、山本KIDvsDJの試合をセコンドで観戦しており、「自分が戦ったら勝てる」と語っていましたが結果は5R4分59秒、試合時間残り1秒で腕十時による一本負け。日本人初のUFC王者誕生とはなりませんでした。

復帰戦に勝利した後、KRAZY BEEからATT(American Top Team)に移籍し、トレーニングおよび生活の拠点を日本からアメリカに移します。

その後もUFCで2試合し、どちらも判定勝利を収めますが、2017年にUFCを離脱RIZINとの契約を発表します。離脱の理由としては、ファイトマネーなどの待遇面に不満があったからとされています。(実際、UFCはフライ級の人気が低く、堀口は当時フライ級の上位ランカーだったにも関わらず、バンタム級デビュー戦の選手よりファイトマネーが低かったそうです)

RIZINに参戦してからは、元谷友貴、マネル・ケイプ、石渡伸太郎、扇久保博正など、RIZINファンお馴染みのメンツに勝利していきます。

2019年には、当時Bellatorバンタム級チャンピオンで、RIZINでも王座獲得を狙っていたダリオン・コールドウェル相手に3R一本勝ちRIZIN初代バンタム級王者となります。

その後防衛戦に勝利すると、今度はBellatorの舞台で、Bellatorバンタム級のベルトを懸けてコールドウェルと再戦。この試合でも判定勝利を収め、RIZINとBellator2団体でのチャンピオンに輝きます。

しかし、次の試合で朝倉海にまさかの1RKO負け。これはRIZIN史上一番の衝撃でした。この試合の後、前十字靭帯断裂と半月板損傷の手術とリハビリを行なった堀口。長期休養となってしまいます。

1年4ヶ月ぶりの復帰戦で朝倉海と再戦。この試合ではカーフキックで開始早々に足を破壊し、1RKO勝ち。リベンジを果たします。(この試合をきっかけに日本でもカーフキックが流行りました)

2021年にBellatorバンタム級タイトルマッチでセルジオ・ペティスに挑戦。3Rまで優勢に進めていたものの、組みで膠着する展開が多く、観客からのブーイングを浴びてしまった堀口。4Rに試合を動かそうとしたところ、ペティスの右ハイキック→左バックハンドブローがヒットし逆転KO負けしてしまいます。

2022年ではBellatorバンタム級ワールドグランプリ1回戦でパトリック・ミックスと対戦。身長180cmのミックスとの体格差に苦しみ、5R判定負け。この頃からフライ級に階級を戻すことを匂わせます。

その後、RIZINにて金太郎、扇久保、神龍誠に勝利し、満を辞してRIZINの舞台でペティスとのリベンジマッチに臨みます。

特徴

特徴は、伝統派空手スタイルの打撃と、近年強化されているグラップリングです。

遠い間合いからステップを踏み、一気に飛び込んで距離を詰め、打撃を当てていくスタイルは唯一無二です。前十字靭帯の手術をしてからは、以前ほどの距離の遠さではなくなりましたが、それでもまだまだ遠いし速い。

それに加えてATTに移籍してからは弱点であったグラップリングも強化しており、もはや日本軽量級最強グラップラーと言ってもいいのではないかと思うほど組み技寝技の展開も強いです。

打倒極全ての面で隙がない、まさに異名通り”史上最強のMADE IN JAPAN“です。

↓朝倉海vs堀口2

↓セルジオ・ペティスとの一戦目。4Rのバックハンドブローさえなければ…

セルジオ・ペティス

  • 身長168cm
  • リーチ175cm
  • 30歳
  • 29戦23勝(4KO 4SUB)6敗
  • 元Bellator世界バンタム級王者

経歴

セルジオ・ペティスはかつてUFCにも参戦しており、現在はBellatorで活躍するアメリカ人ファイターです。

UFCでは堀口と同じフライ級で参戦。後のUFCフライ級王者ブランドン・モレノにも勝利するなど、好成績を収めます。

一時はランキング1位まで上りつめ、タイトル挑戦をアピールするも、ランキング5位、10位の選手との試合で連敗。タイトル挑戦には辿り着けませんでした。

その後は2020年からBellatorに参戦。
参戦後2連勝すると、2021年にはフアン・アーチュレッタが持つBellator世界バンタム級タイトルに挑戦。

下馬評では不利とされていたペティスですが、アーチュレッタのテイクダウンをしのぎ、打撃で主導権を取り続け見事判定勝利。Bellator世界バンタム級王者となります

初防衛戦では、堀口と対戦。先述した通り、4Rに見事なバックハンドブローをヒットさせてKOし、防衛に成功します。

その後、怪我を負い長期離脱してしまいますが、昨年2023年に復帰。バンタムに階級を落としてきたBellator世界フェザー級王者パトリシオ・ピットブルの挑戦を受けます。この試合も世間の予想を裏切り、ピットブル相手に打撃で終始優位に進め判定勝ち。2度目の防衛に成功します。

しかし、直近の試合ではパトリック・ミックス相手に敗戦。Bellatorバンタム級のベルトを失ってしまいます。

今回の堀口戦は、Bellatorのベルトを失って以来初めての試合、かつRIZINでの初試合です。

↓フアン・アーチュレッタ戦。見事勝利しBelatorバンタム級王座を獲得

特徴

特筆すべき特徴はなく、平均的に全てのレベルが高い選手です。特に打撃も組みもディフェンスが上手い

スタンドではガードを上げてプレッシャーをかけ、自分の距離をキープした状態でジャブを突き、的確にカウンターを狙ってきます。綺麗な打撃を好む選手かと思いきや、回転蹴りやバックハンドブローなどトリッキーな技も使ってくるので対戦相手としてはかなりやりにくそうに見えます。

基本的に立って試合を進めてたい選手で、テイクダウンディフェンス寝かされた後に立つ技術も高いです。

スポンサーリンク

見所解説

ペティス有利だと思う点3つ

前回の試合ではKO直前まで堀口が優勢で進めていました。しかしそれを差し引いても、今回の試合はペティス有利だと思う理由が3つあります。

①ケージではなくリングでの試合である

まず一つは、ケージではなくリングの試合である点。

これにより、堀口はステップワークを使いづらくなり、反対にペティスは打撃でプレッシャーをかけやすくなります

前回の試合はケージで広かったため、堀口は左右にステップを踏んでペティスの圧力を捌けましたが、今回はリングでの試合なので、前回のように左右にステップを踏んでいるとすぐコーナーやロープ際に詰まってしまいます

おそらくペティスは前回同様中央をとってガードを上げ、プレッシャーをかけていくはずなので、リングでの試合となるとペティス有利です。

②バンタム級での試合である

次に、バンタム級の試合である点。

堀口は直近3戦を本来の適正階級であるフライ級で戦っています。対してペティスはUFC離脱以降ずっとバンタム級

1戦目の時もペティスの方が堀口より一回り大きいなと感じましたが、その後フライに落とした堀口と、現在さらに体が大きくなっているペティスではかなり体格差があるはず。

特にピットブル戦やミックス戦のペティスはこれまでより大きく見えたので、今回の試合の堀口との体格差が心配です。

③堀口恭司を一度体感している

最後は、堀口恭司と一度試合をして、あの独特のファイトスタイルと間合いを体感している点。

伝統派空手スタイルの遠い距離ステップワークは堀口特有で、初めて対戦する選手はかなり面食らうはず。それを一度体験できているのはペティス側としては大きいです。

実際、前回の試合も後半は徐々にペティスが堀口の打撃のタイミングを見切って、カウンターを合わせてきていました。今回の試合で、序盤からいきなりあのタイミングでカウンターを狙われるようだと非常に怖いです。

堀口の突破口3つ

以上のように、今回の試合はかなりペティス有利な要因が多いと思います。その中で、堀口が試合の突破口としたいのは次の3つ。

①カーフキック

まず一つ目はカーフキック

前回の試合でカーフキックがかなり入っていたので、今回の試合でもおそらく有効でしょう。ペティスはどっしりと構えるタイプなのでカーフキックのカットやバックステップがしづらいと思います。

このカーフキックを起点に打撃を組み立てていけるか、要注目です。

②レスリング

次はレスリングです。

前回の試合を見ても、レスリング力は明確に堀口が上回っていました。ブーイングを気にせず、しっかりトップやバックでコントロールすることができれば、かなり勝利は近づくと思います。

ディフェンスが固く、体格も大きいペティス相手に打撃でKOは難しいと思うので、組みの展開でのアドバンテージが大きな鍵になるはずです。

③RIZINルール

最後はRIZINルールです。

堀口の方が圧倒的に慣れていて、ペティスは初めてのRIZINルールを有効活用していきたいです。

具体的には、サッカーボールキックや、サイドについた状態での顔面への膝など。こうしたRIZINルールを駆使して寝技の展開で優位に立てると、一気に勝利への道が拓けます。

堀口vsペティスのオッズは?

さて、堀口vsペティスですが、Stake.comが出しているオッズだと

  • 堀口   1.39
  • ペティス 2.75倍

となっています。予想以上に堀口有利と見られているオッズですね。

前回KO負けするまでは優勢に進めていた点、今回の試合の舞台であるRIZINが堀口のホームである点が評価されているのでしょう。

勝敗予想

個人的な勝敗予想は、希望も込めて

堀口恭司の一本勝ち

にしておこうと思います。

全体的にペティス有利であることに変わりはないですが、堀口なら自分には予想もつかない引き出しを見せて勝ってくれるはず。史上最強のMADE IN JAPANの異名は伊達ではない、というところを見せつけてくれるのを期待しています。

おそらく打撃や組みでコツコツ削って、弱ったところをバックチョークか何かで極めるのではないかなと。ペティスはテイクダウンディフェンスは強いですが寝技のディフェンスに若干難があるので、今の堀口なら極められるはずです。

6月9日、みんなで堀口恭司を応援しましょう!

コメント

タイトルとURLをコピーしました