ヘビー級頂上決戦!フューリーvsウシク勝敗予想【ボクシング】

furyusyk ボクシング
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日本時間5月18日(土)22:30頃に行われるタイソン・フューリーvsオレクサンドル・ウシクの一戦。

ボクシング界最強を決める試合と言っていい、ヘビー級世界4団体統一戦、そして無敗対決です。

ついにこの試合が来たか、とボクシングオタクの私は楽しみでなりません。ボクシングに興味がある人はもちろんですが、そうではない人にとってもこの試合は観る価値のある一戦です。

なんと言っても、正真正銘の全世界最強ボクサーが決まるのですから。

この記事では、そんなウシクvsフューリーの見所解説と勝敗予想をしていきたいと思います。

 

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選手紹介

まずは簡単な両者のプロフィールから。

タイソン・フューリー

  • 身長206cm
  • リーチ216cm
  • 体重125kg
  • 35歳
  • 35戦34勝24KO無敗1分
  • オーソドックス
  • イギリス出身
  • 現WBC世界ヘビー級王者
  • 元WBAスーパー・IBF・ WBO世界ヘビー級3団体統一王者

経歴

タイソン・フューリーは「世界最強のメンヘラ」とも称される、色々と問題を抱えたイギリス人ボクサーです。ただ、物凄く強いのは間違いないです。

アマチュアを経て2008年にプロデビュー、8戦目でイングランド王座、15戦目で英国王座を獲得しています。

そのまま無敗で2015年11月、当時の3団体統一王者であるウラジミール・クリチコに挑戦します。当時のクリチコは11年間無敗、IBFタイトル18連続防衛中と最強のヘビー級チャンピオンでした。

そんなクリチコ相手に下馬票を覆す勝利を収めましたが、王座獲得後に精神的な問題や薬物依存、アルコール依存を抱えていることを発表。ステロイドの陽性反応まで出ていました。

そんな状態で2年半もの間全く試合をせず引退同然の状態となり、クリチコ戦で獲得した3つベルトも剥奪あるいは返上してしまいます。

2年半の間で精神的な問題を解決したフューリーは、2018年にリング復帰。復帰後2戦も勝利すると、当時40戦40勝39KO無敗だったWBC世界王者デオンテイ・ワイルダーに挑戦します。

この試合は1-1の引き分けに終わりますが、フューリーの勝ちを支持する人が多い内容でした。
12Rにダウンを喫しているフューリーですが、ダウンしてからの復活が何度見ても信じられないので一度見て見てください(動画3:15頃〜)。

失神するようなパンチをもらって大の字に倒れたのに何事もなかったかのように立ち上がっています。本当に意味がわかりません。

その後のワイルダーとの再戦では7RKO勝利でWBC王座を獲得。さらに2021年にワイルダーとの3戦目を行いますがそこでも11RKO勝利

ワイルダーとの因縁に決着がついた後はディリアン・ホワイトやデレック・チゾラといった強敵相手にKOで王座防衛。誰もが認めるボクシングヘビー級最強チャンピオンとなりました。

そんなフューリーですが、直近の試合では元UFCヘビー級王者のフランシス・ガヌーと対戦。MMA選手で、プロボクシングの試合が初めてのガヌーとフューリーでは話にならないと思われていましたが、ガヌーが大方の予想を裏切る大健闘。フューリーは3Rにダウンを奪われ、結果2-1のギリギリの判定でかろうじて勝利しました。

この試合で大きく評価を落としてしまったフューリーですが、試合を見ているといつもより明らかに雑で、ガヌーを舐めていた感じでした。ある種エキシビジョン的だったガヌー戦とは違い、正式な4団体統一戦となる今回のウシク戦はちゃんとコンディションを整えて試合すると信じたいです。

特徴

ガヌー戦で評価を落としたフューリーですが、ボクサーとしては正真正銘の化け物です。こいつに誰が勝てるんだ?って感じです。

まず特徴的なのは体格の大きさ。NBA選手と比べても遜色ないような身長・リーチ・体重を誇ります。

それでいてスピードもあり、ボクシング技術も高いです。全体的にボクシングが雑な選手が多いヘビー級の中では珍しく、フェイントとジャブを中心に丁寧に攻撃を組み立てていきます。ヘビー級なので当然一発もあります。

さらに近い距離では体格を使ったクリンチワークは右アッパーなんかも非常に上手く、どんな距離でも戦える非常に隙のない選手です。

簡単に言うと、デカい・速い・上手い

この選手に勝てる相手が思い浮かばないくらいの、歴代ヘビー級で見てもトップのファイターです。

オレクサンドル・ウシク

  • 身長191cm
  • リーチ198cm
  • 体重100kg
  • 37歳
  • 21戦21勝14KO無敗
  • サウスポー
  • ウクライナ出身
  • 現WBAスーパー・IBF・WBO世界ヘビー級3団体統一王者
  • 元WBAスーパー・WBC・IBF・WBO世界クルーザー級4団体統一王者

経歴

ウシクはもともとサッカー少年でしたが、金銭的な理由からサッカーのプロになることを諦め、15歳でボクシングを始めました。

アマチュア時代には2011年の世界ボクシング選手権優勝、翌年2012年のロンドンオリンピックで金メダルという凄まじい実績を残しています。(アマチュア時代には現在のライトヘビー級王者アルツール・ベテルビエフに二度勝利)

26歳でプロに転向すると、デビューから9戦連続KO勝ち。10戦目で当時全勝無敗のクシシュトフ・グウォヴァツキに勝利しWBO世界クルーザー級タイトルを獲得します。

その後、2017~2018年に行われたクルーザー級WBSSトーナメントに出場

WBSS…世界王者や上位ランカーのみが参加できる、階級最強を決めるトーナメント

WBSSでも見事優勝を果たし、クルーザー級4団体統一王者に輝きます

この時点で、アマチュアで世界選手権優勝、オリンピック優勝、プロで4団体統一と、地球上でウシクしか成し遂げていない凄まじいキャリアです。
・・・が、ここで終わらないのがウシク。

クルーザー級のベルトを一度防衛した後、なんとヘビー級への転向を発表

クルーザー級→ヘビー級は一階級しか違いませんが、他の階級アップとは訳が違います。
90.7kgリミットのクルーザー級に対して、ヘビー級は体重制限なし。100kg以上は当たり前、110~120kg超も珍しくない巨人たちが戦うのが最強の階級ヘビー級なのです。

いくらクルーザー級最強と言っても、ヘビー級は厳しいのではないかと思われていたウシク。
ただ、この男には世間の常識は通用しません。

ヘビー級転向初戦でウィザスプーンにTKO勝利、2戦目でデレク・チゾラに判定勝利を収めると、3戦目で当時の3団体統一王者アンソニー・ジョシュアと対戦

ジョシュアは間違いなくヘビー級トップクラスのボクサーで、ジョシュアとの体格差もかなりあったので、世間的には圧倒的にウシク不利と見られていました。

しかし、蓋を開けてみればウシクが手数・スピード・フットワークで終始圧倒。番狂せの判定勝利を収め、ヘビー級でも3団体王者となります。その後、ジョシュアとの再戦でも勝利し、直近では若く勢いのあるダニエル・デュボア相手にKO勝利。

漫画みたいなキャリアを送ってきたウシクが、ついにヘビー級最強のラスボス、タイソン・フューリーと歴史上初のヘビー級4団体統一戦に臨みます

特徴

選手としての特徴は、圧倒的スピードです。
ヘビー級にも関わらず、ミドル級並みのスピードで12R動き続けることができます。

また、同じウクライナ人ということもあって、ロマチェンコと一緒にトレーニングをすることが多く、ロマチェンコのお父さんはウシクのトレーナーも務めています。

そのおかげで「大きいロマチェンコ」と称されるほどフットワークやテクニックが巧みで、ボクシングスタイルもロマチェンコとそっくりです。

特にサイドステップや前手の使い方、左ストレートのタイミングなどはロマチェンコそのもの。あれをヘビー級の体重でやれるのだから驚きです。

↓ジョシュアvsウシク1のハイライト

見所解説

フューリーの体格vsウシクのスピード

まずこの試合の見どころは、なんと言っても体格(サイズ)vsスピードです。

フューリーとウシクは身長差15cmリーチ差18cm体重差もおそらく20kgほどあります。他の階級では考えられない体格差です。

この体格差をウシクが持ち前のフットワーク、出入りのスピードで埋められるのか。

変態的なスピードを誇るウシクですが、フューリーもかなり速いヘビー級ボクサーです。速くて長いフューリー相手に、ウシクがどう戦うのか。距離を詰めることはできるのかに注目です。

クリンチで潰したいフューリーvs中に入ってパンチをまとめたいウシク

次の注目ポイントは接近戦になった時の攻防です。

基本的には先ほども書いた通り、
ジャブ・ストレートを使って長い距離で戦おうとするフューリー
vs
フットワークと出入りのスピードで中に入ろうとするウシク
の構図になると思います。

そして実際、ウシクのスピードとテクニックであれば中に入れる場面は必ず来ると思います。その時に、ウシクはパンチをまとめられるのか、それともフューリーのクリンチに潰されてしまうのか、に注目です。

フューリーは体格を活かしたクリンチワークが非常に得意で、上から覆い被さるように組みついて相手の体力を消耗させてきます。そのクリンチにウシクがどう対処して、パンチをまとめるのか、必見です。

フューリーのコンディション

最後に注目したいのはフューリーのコンディションです。

実はこの試合に向けてかなり体重を絞っている様子のフューリー。Youtubeに上がっている直近の動画を見ても、今までよりかなり痩せていることがわかります。

SNSを色々と調べてみると、ウシクのスピードに対抗するために体重を落としたとのこと。

当日何kgでリングに上がってくるのかはわかりませんが、この決断が果たして吉と出るのか凶と出るのか…。(ちなみに、ジョシュアはウシクとの再戦で、普段より体重を絞った結果1戦目より接戦になりました)

個人的には、クリンチした時のパワーや、試合終盤でのスタミナが心配です。ジョシュアと違ってフューリーはもともとスピードあるので無理に痩せなくてもいいのでは?と思ってしまいます。

フューリーvsウシクのオッズは?

フューリーvsウシクのオッズですが、Stake.comの5月15日現在のオッズは

  • フューリー 1.77倍
  • ウシク   1.90倍

となっています。

やはり体格差やヘビー級でのこれまでの実績もあってか若干フューリーが有利ですが、予想以上に僅差ですね。

フューリーは前回のガヌー戦がなければもっとオッズ的に有利と見られていたはずです。

勝敗予想

さて、個人的な勝敗予想ですが、

ウシクの僅差判定勝ち

にしておこうと思います。

これはかなり個人的な希望も入っています(笑)。

頭ではフューリー有利とわかっているのですが、心がウシクと言っています。それくらいオレクサンドル・ウシクという選手に魅力を感じているし、ウシクならやってくれるんじゃないか、と期待してしまいます。

それに、個人的にフューリーはサウスポーを少し苦手にしているように思います。そもそもヘビー級のサウスポーというのが少ないのですが、一番最近のサウスポーとの試合(オットー・ヴァリン戦)を見ても、あまりポジション取りのことは考えていないように思えます。

ウシクはポジション取りの天才ですから、有利なポジションを取りまくれるはずです。フューリーはスウェーやバックステップでウシクの左ストレートを避けてくるでしょうが、ウシクの方がスピードが速い&ウシクは奥手である左を連打で打てるので、どこかで捕まってしまう気がします。

体重を絞りまくったフューリーでは近距離になった時の怖さも減り、ウシクは中に入っていきやすくなるのではないかと。以上の理由から、ウシク勝利を半ば願望込みで予想します。

今週末の試合が本当に楽しみです。

日本ではDAZNのPPVで見れるので、歴史に残るこの一戦をぜひ生でご覧ください。

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